ヨハネによる福音書10章1~6節
自分の名前を人に覚えてもらえるのは嬉しいことです。今日の箇所に
羊飼いなるイエス様は「羊飼いは自分の羊の名を呼んで連れ出す。」(3節)
とあります。イエス様は単に名前を知っているどころか、一匹一匹の羊
の性質までよくよくご存じです。この羊飼いなるイエス様に導かれ、養
って頂く所が教会です。先日成田教会の創立70周年記念誌が送られて
まいりました。最初に成田教会を設立なさったのはフランクリン先生で
すから、その意味で富里と成田は兄妹教会と言えます。成田教会の歴史
を読ませて頂くと、一つの教会が生み出されるのがどんなに大変なこと
かを知らされます。まず働き人が起こされ、奇跡に次ぐ奇跡が起こり、
やがてその業に参加する人々が集まり、その業が継承されて教会の長い
歴史が紡がれてゆく。その間様々な出来事を経験しながら、神様の御業
は決してとどまることがないことが分かります。わが教会も同じです。
70前から富里教会の歴史は多くの先達の努力によって積み重ねられ、今
この素敵な会堂を与えられ、少数とは言えこうして毎週礼拝を守ること
の出来る幸いを感謝せずにいられません。しかし一つ間違えば教会は大
きな混乱や分裂という負の歴史を刻むこともあります。門を通らず他の
所を乗り越えて来る盗人や強盗(1節)に気をつけなくてはなりません。
その危険を意識しながら、ただイエス様だけに従う信仰をしっかり持ち
続けることが大切です。
今、正体の見えないコロナウィルスとの闘いに皆が疲れています。この
ような時にこそ、一人一人の名前を呼んで一緒に行こうと導いて下さる
イエス様に従い、緑の野で豊かに養って頂きたいと願うのです。