この箇所にはどうしたら私達の人生が神様から祝福されるのか、その秘訣が書かれています。1節には「わたしの教えを忘れるな。わたしの戒めを心に納めよ。」とあります。教えと戒めとは、神様の慈しみとまことがあなたを離れないようにせよ」ということです。自分が特別に神様から愛されている存在なのだということを忘れない。大事なことは、何事につけ、まず神様に信頼して自分の知恵には頼らない。「心を尽くして主に信頼し、自分の分別には頼らず常に主を覚えてあなたの道を歩け。」自分の分別に頼らない、ということが大変重要な点です。私達は往々にして自分の経験や知識を判断の基準にして物事に対処しがちです。けれど世の中には想定外のことが沢山あります。どんなことも神様に祈って判断し、行動すること。そうすれば「主はあなたの道筋をまっすぐにしてくださる。」(6節) 振り返ると私達の人生の道筋も、一直線だった訳ではありません。曲がりくねり、行く必要のない場所に行かされ、余計な道草を食わされた、と感じられる所も通されてきました。しかし、後から考えると、神様が導いて下さった所に無駄なものは一つもないのです。先日新聞に、夜の街をうろつく中高生の女の子のために夜の新宿にバスカフェを開いて、その子たちが心を開いて話が出来る場を提供している仁藤夢乃さんが紹介されていました。彼女自身が中高生の頃、家の中に居場所がないと感じて絶望していました。一人の牧師との出会いをきっかけに彼女は今、かつての自分と同じ思いを抱いている女の子達を救う活動をしています。負の経験も神様が用いて下さる時、それは他の誰も真似のできない素晴らしい働きにと結びつけられるのです。神様を信じる者の道は必ず、まっすぐに整えられてゆきます。